もう1つ、「照応法」の例。
『パフェちっく!』1巻(ななじ眺/集英社 マーガレットコミックス)の第1話から。
主人公は、「亀山風呼」。
平和な平和な青い空
約50世帯がくらす
ここ「スイートハイツ」で
これまた平和にすごすあたし (6ページ)
第1話のはじまりは、こんな言葉からになっている。
そんな彼女の暮らす「スイートハイツ」に、新しい男の子が2人、引っ越してくる。そして風呼の生活に変化がはじまる。その様子を、風呼はこんなふうに言う。
平和な 青い空だったんだ
たしかに きのうまでは
(34-35ページ)
第1話の最後は、こういう言葉でしめくくられる。「平和な青い空」という表現が、第1話の最初と最後で使われていることになります。
これは「照応法」とみていいでしょう。似てはいるけれども少し違った言葉が配置され、しかもその「少しの違い」によってインパクトをが出されているからです。