引用は、『姫ちゃんのリボン』1巻から。
ちょっと古いマンガですけれども。だけど、でも「虚辞」は、一見すると「コマの無駄づかい」のように思われる。だから、「虚辞」に対して、いくつもコマを使っているのは、めずらしい。例を見つけてくるのが、タイヘンなんです。
なので引用は、ちょっと古いですが、『姫ちゃんのリボン』から。
引用した部分までのストーリーを観点に説明すると。
主人公は、「姫ちゃん」(本名は野々原姫子)という女の子。ある日の夜、リリカという女の子が、姫ちゃんの部屋の窓からやってくる。
リリカは魔法の国の王女であると言う。そしてリリカは、魔法の国の決まりで1年のあいだ、姫ちゃんを観察することになったことを告げる。
で、その代わりとして、大きなリボンを貸してもらう。この大きなリボンには、人間界の人ならだれにでも変身できる魔法の力があると言う。
で、その大きなリボンをつけて登校した日が、引用のシーン。
だから、それにしてもさあ
いったいどういう
心境の変化?
その おっきーリボン
なんてことを、親友の愛美から聞かれたりしている。でも、「だれにでも変身できる魔法のリボンだ」ということは、言ってはイケナイ決まりになっている。なので、あ これ
なかなか似合うでしょ
ちょっとね 女の子らしく
なろうかなー なんて
と答えている。
…と書いたんだけど、ここらへんは、「虚辞」とは関係なかったりする。
ここからが、本題である「虚辞」の説明になります。
で、「虚辞」なのですが。
結論から先に言えば、というものが、「虚辞」にあたります。
姫ちゃんのセリフのうちで、「パワー全開 気力充実」の部分までは、きちんとした意味があります。姫ちゃんが元気だということを表現していて、ごく普通の言葉です。
が。
そのあとに続いているというのは、このシーンでは「ありえない」表現です。ただ単に、「パワー全開 気力充実」と音の調子が似ている言葉を言っているだけです。
こういうものが、「虚辞」にあたります。