- 宣誓・宣言
- (oaths)
- 神聖なものに誓う、というカタチをとるもの。ただし「誓う」という言葉は使ってはいるものの、実際には、その誓ったことばを強調するというニュアンスが与えられる程度。(*1)
- 宣言
- (swearing)
- もともとは、「神に誓う」という本来の目的があった。だけれども時代とともに、「みだりに神の名を口にすることになる。なので、神聖をけがす言葉づかいだ」という意味を持った。このため「宣言」という単語が、使った相手を非難する言葉を示すことになった。さらに、現代では「悪口を言うこと」「ののしること」ということも表すようになった。(*2)
- 願望
- (optation)
- これは、自分が望んでいるモノゴトを、感嘆を使って表現すること。これは、願望する相手が「神や仏」に限らないという特徴である。(*3)
- 祈願・懇願・嘆願
- (obsecration)
- 苦しいときに、神などの神聖なものに祈ること。日本人が正月に「神社仏閣」に行って(心の中で)祈るということ。それは、このレトリック用語がピッタリすると思う。(*4)
「祈り」のパターンを、4つに分けてみたのですが。こんなに、いろいろと分類することに意味があるのかはナゾです。
- 注(*1)『日本語の文体・レトリック辞典』、『日本語レトリックの体系』、『レトリックの本(別冊宝島 25)』(石井慎二[編]/JICC出版局) 』、ほか
- (*2)『現代英語学辞典』(石橋幸太郎[編集代表]、勇康雄・宇賀治正朋・勝又永朗・鳥居次好・山川喜久男・渡辺藤一[編集]/成美堂)、ほか
- (*3)『レトリック事典』、ほか
- (*4)『文学修辞学—文学作品のレトリック分析—』(H.ラウスベルク[著]、萬澤正美[訳]/東京都立大学出版会)、『レトリック事典』、ほか