引用は『プリティフェイス』1巻。
例に出してきたのは、姉と妹が再会したシーン。
…であれば説明がすぐに終わります。ですが、事情はもうすこし複雑です。
なので、この漫画のはじめのほうから説明をしていくことにします。
主人公は、高校生の乱堂政。彼はバスの事故に遭う。そして、事故から一年後に目を覚ます。
すると…。
乱堂政の顔が、自分の大好きな子・栗見美奈の顔になっていた。あやしげな医者の手術によって。
そして、道ばたで偶然に、「美奈」に会ってしまう。つまり、「美奈」の顔をした二人が出会ってしまったわけです。
しかしここで「美菜」は、目の前にいる自分そっくりの顔をした子を、双子の姉である「由奈」だと思った。どうしてかというと、姉の「由奈」は、2年前に家出をしていたから。
なので。
引用したシーンは、姉(ニセモノ)の「由奈」と、妹(ホンモノ)の「美奈」との間でやりとりされている場面なんです。
まあ、それはともかく、引用したシーンを見てみましょう。どこにも行かない
私 ずっとそばに
いるから
消えたりしないから
理奈のために
いつまでも
いっしょにいるよ
というように、「由奈」は言っています。ですがこれは、「もう家出はしない」ということを、表現を変えているだけです。そういうわけで、「同語回避」となります。